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[建設業許可]

営業所技術者の実務経験は、期間の重複ができない!?

  • 投稿:2025年12月22日
営業所技術者の実務経験は、期間の重複ができない!?

建設業許可を取得し、さらにそれを維持していくためには、営業所ごとに「営業所技術者」を適切に配置する必要があります。技術者の要件をどのように満たしていくかは、会社にとって重要な経営課題です。
営業所技術者の資格要件はいくつかありますが、大きく分けて三つの方法があります。国家資格を保有する、指定学科を卒業した上で所定の実務経験を積む、もしくは十年間の実務経験を積む方法です。国家資格を保有している場合は複数業種への展開がしやすく、会社としての許可戦略にも柔軟性があります。しかし、十年間の実務経験で要件を満たす場合は、証明資料の揃え方や経験期間の考え方に特有のルールが存在し、これを理解していないと許可取得の計画が大きく狂うことになります。
本稿では、特に誤解されやすい「十年の実務経験」と「複数業種許可」の関係について詳しく解説していきます。

営業所技術者の実務経験の証明方法

まず、実務経験をどのように証明するのかという点です。証明方法として最も望ましいのは、該当する業種の工事を実際に行ったことを示す契約書や請書です。これらは工事内容が明確に示されているため、証明としての信頼性が高い資料になります。

しかし、実際の現場では契約書を毎回取り交わすとは限りません。その場合、請求書とその請求に対する入金が確認できる通帳の写しでも証明として扱われます。ただし、請求書に工事内容が記載されていなかったり、対象業種と明確に紐づかない内容のままだと、証明資料として認められないケースも少なくありません。工事内容を確認できない資料が混じると、証明期間の月数が不足することにもつながります。

証明書類の数量は基本的には十年間、つまり百二十か月分を揃えることが必要ですが、自治体によっては緩和措置を設けている場合もあります。東京都では三か月につき一件、合計四十件の提出で足りるなど、自治体ごとの運用が異なります。申請先の自治体に合わせて事前に確認しておくことが大変重要です。

10年の間に複数の専門業種を経験した場合

建設業界では、複数の専門工事を横断して請け負っている会社も珍しくありません。例えば、内装仕上工事を中心としながら建具工事も請け負う会社や、板金工事を行いながら屋根工事も扱う会社など、複数の専門工事にまたがって実務を行うことは一般的です。

そのため、一人の技術者が十年の実務期間の中で複数の工事業種に関わってきたというケースは十分に考えられます。こうした場合、一人の技術者が複数業種の許可を取ることができるのではないか、と考える方も少なくありません。

しかし実務上、この考え方には注意が必要です。

一人の技術者が10年の実務経験で複数業種の許可を取得するためには

結論を先に述べると、一人の技術者が十年の実務経験で取得できる業種は一つだけです。十年間の期間に複数業種の工事を行っていたとしても、その期間を分割したり、複数業種に重複して計上したりすることはできません。十年間で証明できる実務経験は一業種分に限られるため、もし二業種分の実務経験で許可を取得しようとすれば、二十年の経験期間が必要となります。

これは申請者にとって大きな誤算となることがあり、実務経験による許可取得を計画する際には最初から「一人=一業種」という前提で進める必要があります。

技術者が異なれば期間の重複は可能

一方で、複数の技術者が在籍する会社であれば、状況が大きく変わります。例えば、二人の技術者が同じ十年間にそれぞれ異なる工事業種の実務経験を積んでいた場合、A さんは内装仕上工事、B さんは建具工事といった形で、同一期間を別業種の実務経験として扱うことができます。この場合、二つの業種を同時に許可取得することが可能になります。

複数業種の許可を短期間で広げていきたい会社は、技術者ごとにどの業種を経験させるのかを明確に割り振ることで、許可戦略を大きく前に進めることができます。現場配置や受注の調整によって、将来の許可拡張を見据えた経験の積み上げが可能になります。

一人の営業所技術者の国家資格で複数業種を取得している会社の注意点

既に国家資格を保有する営業所技術者が複数業種の許可要件を支えている会社も多いと思います。しかし、この形には大きなリスクが潜んでいます。国家資格者が退職した場合、同等の資格を保有する後任が不在であれば、複数業種の許可を維持することが難しくなり、場合によっては許可業種の一部を廃止せざるを得なくなる可能性があります。

十年の実務経験で取り直す方法もありますが、当然ながら短期間で代替できるものではありません。企業にとっては大きな事業リスクとなるため、国家資格者の複数配置や若手の育成など、早めの体制構築が求められます。

営業所技術者の配置は重要な経営戦略

以上のように、営業所技術者の配置は単なる許可要件の話ではなく、会社の中長期的な経営戦略に直結するテーマです。技術者の退職リスクを考慮して複線的に資格保有者を育成することや、十年実務経験を積む技術者の状況を日頃から把握しておくことは、会社の安定した許可維持に不可欠です。

また、国家資格取得を推奨する社内体制や、技術者名簿・工事証明書類の整理など、日常的な運用の中で積み重ねる取り組みが、将来の業種拡張を支える基盤となります。

まとめ

十年間の実務経験で複数業種の許可取得を目指すことは非常に難しく、一人の技術者が証明できるのは一業種のみであり、期間の重複は認められません。この基本ルールを理解したうえで、複数技術者の育成、国家資格者の確保、証明資料の整理といった体制づくりが、企業の許可戦略を成功へ導く鍵となります。

営業所技術者の配置は、会社の将来に大きく関わる重要なテーマです。日々の業務の中で意識して取り組むことで、許可の維持と事業成長の両立が可能になります。

当事務所は、江戸川区・葛飾区を中心に東京の東地区で建設業に専門特化し、許可取得から経営改善までワンストップでサポートするのが大きな特長です。                    一般的な行政書士が許認可代行に留まる中、当事務所は許可取得後の成長戦略まで踏み込みます。20年以上の経営経験と、税理士・社労士・金融機関など必要な専門家ネットワークをワンストップで繋ぎ、経営課題を解決します。(お問合せは公式LINEより)

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