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[建設業許可]
建設業許可を取得するメリットとは
- 投稿:2024年10月26日
世の中のコンプライアンス意識の高まりもあり、昨今は建設業許可を取得する企業が増えています。とは言え、許可を取得しなければ建設業を営めない訳ではありませんし、許可を取得せずに営業している会社もたくさんあります。
「では、建設業許可を取得するとどんなメリットがあるの?」と思われる方もいると思います。そこで、今回は建設業許可を取得するメリットについて詳しく解説したいと思います。
建設業許可の目的
建設業許可の目的は、建設業界の健全な発展と公共の安全を確保することにあります。具体的には、以下のような目的があげられます。
建設業許可の目的
- 【品質確保】建設工事の品質を維持し、適切な技術と知識を持つ業者が工事を行うことを保証します。
- 【信頼性向上】信頼できる事業者が工事を行うことで、発注者や利用者の信頼を得ることを目指します。
- 【不正行為の防止】不正な業者や違法な行為を排除し、公正な競争環境を維持します。
- 【経済の安定】建設業界の健全な発展を促進し、経済の安定に寄与します。
これらの目的を達成するために、建設業許可制度は、許可業者になるための具体的な基準を設け、その基準を満たした事業者に許可を与える仕組みとなっています。そして、許可を取得した事業者は、以下に述べるようなメリットを享受することができます。
500万円以上の工事が受注できるようになる
建設業許可を取得することで、500万円以上の工事を受注できるようになります。建設業法では、一定規模以上の工事を請け負うためには許可が必要とされています。具体的には、建設業許可を持たない企業は、500万円以上の工事(建築一式工事は1,500万円以上)を受注することができません。許可を取得することで、大規模なプロジェクトに参加できるようになり、事業の拡大や収益の増加が期待できます。
公共工事を受注できるようになる
建設業許可は、公共工事を受注するために必須の資格です。公共工事を受注するためには、まず建設業許可を取得し、その後、経営事項審査(経審)を受けて評価を得る必要があります。さらに、行政庁の入札参加資格を取得し、入札に参加することで公共工事を受注できるようになり、事業拡大のチャンスはさらに広がります。
対外的な信頼が高まる
建設業許可を取得することで、企業の社会的信頼が大きく向上します。まず、許可を取得するためには、一定の基準を満たす必要があり、これにより企業の技術力や経営能力が公的に認められます。さらに、許可を持つ企業は法令を遵守していることが証明され、取引先や顧客からの信頼を得やすくなります。結果として、建設業許可を取得することで、企業は競争力を強化し、より多くのビジネスチャンスを得ることができます。
融資が受けやすくなる
建設業許可を取得することで、金融機関からの融資が受けやすくなります。「対外的な信頼が高まる」の部分でも述べたとおり、許可を取得するためには、一定の基準を満たす必要があり、企業の技術力や経営能力が公的に認められます。金融機関は、融資先の信頼性や返済能力を重視するため、建設業許可を持つ企業は信用力が高いと評価されます。また、許可を持つ企業は法令を遵守していることが証明され、リスクが低い企業と判断されます。これにより、融資が受けやすくなり、事業拡大や設備投資のための資金調達がスムーズに進むようになります。
採用がしやすくなる
建設業許可を取得することで、企業は採用活動がしやすくなります。まず、許可を持つことで企業の信頼性や安定性が証明され、求職者にとって魅力的な職場として認識されます。特に優秀な人材は、安定した企業で働きたいと考えるため、許可を持つ企業は応募者の関心を引きやすくなります。また、大規模工事の受注が可能になることで、安定した仕事量と収益が見込めるため、長期的な雇用の安定性もアピールポイントとなります。さらに、許可を持つ企業は法令を遵守していることが証明されるため、労働環境や福利厚生が整っていると期待され、求職者にとって安心感を与えます。結果として、企業は優秀な人材を採用しやすくなります。
まとめ
以上のように、建設業許可を取得することは、事業者にとって多くのメリットがあります。事業拡大のチャンスが広がるだけでなく、法的なリスク回避や信頼性の向上など、さまざまな側面で企業にプラスの効果をもたらします。
建設業許可の取得は、事業者としての成功への第一歩であり、長期的な視点で見ても非常に重要な決断と言えるでしょう。
建設業許可の取得を検討している事業者さまは、ぜひ当事務所にご相談ください。きっとお力になれると思います。