行政書士
財務コンサルタント
磯村 威暢
2,000万円の負債がある会社を復活させた財務管理力と、採用から資金繰り、設備投資まで、経営者として20年のキャリアで培った問題解決力を活かして中小建設業者の経営をトータルサポート。
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[持続可能な経営支援]
中小・零細の建設業者の資金繰り相談を受けていると、ある共通点に気づきます。
それは、「売上はある」「仕事も切れていない」のに、なぜか資金繰りが苦しいという状況です。
原因を掘り下げていくと、その背景には与信管理の弱さが潜んでいるケースが少なくありません。
与信管理というと、大企業がやる高度な管理手法のように感じるかもしれませんが、実は中小建設業こそ、その善し悪しが経営を左右します。
本記事では、下請業者の倒産リスクをどう察知するかを軸にしつつ、見方を変えれば「元請の倒産リスクを察知する考え方」としても使える与信管理の基本を解説します。
目次
建設業では、取引関係の多くが「人」や「付き合い」で成り立っています。
長年の付き合い、顔なじみの協力業者、紹介で始まった取引。こうした関係性は確かに強みですが、同時に判断を甘くする要因にもなります。
特に下請業者の場合、
といった事情から、相手先の経営状況を冷静に見る視点が後回しになりがちです。
しかし、倒産は突然起きるものではありません。
必ず、事前に「兆候」があります。
問題は、多くの場合それを見ようとしていなかった、あるいは見過ごしていたという点です。
与信管理というと、決算書の分析をイメージされる方が多いかもしれません。
もちろん決算書は重要ですが、中小企業間取引では、まず日常の取引の中で見える兆候のほうが実務的です。
例えば、こんな変化はありませんか。
支払サイトが徐々に延びてきた。
請求書の締め日や支払日について、細かな相談が増えてきた。
以前は現場に常駐していた担当者が頻繁に入れ替わる。
資材の手配が直前になる、または遅れるようになった。
こうした変化は、単なる「忙しさ」や「担当者の問題」に見えますが、実際には資金繰りがタイトになっているサインであることが少なくありません。
重要なのは、ひとつひとつを重く見すぎない代わりに、「重なって出てきていないか」を見ることです。
兆候はパターンとして現れます。
ここで重要なのは、この構図はそのまま上下を逆にしても成立するという点です。
中小建設業者にとって、元請の倒産は致命的です。
売掛金が回収できず、未成工事だけが残る。
「仕事をくれるから安心」と思っていた相手ほど、ダメージは大きくなります。
元請が危ない兆候も、実は下請と同じです。
与信管理とは、相手が「上か下か」ではなく、常に双方向で考えるものだという意識が欠かせません。
与信管理の話をすると、「怪しかったら取引をやめるべきですか」という質問を受けます。しかし現実的には、それは簡単ではありません。
建設業では、完全に取引を切るよりも、
といった形で、「取引の前提条件」を調整するほうが現実的です。
これも立派な与信管理です。
白か黒かではなく、グレーの濃淡をコントロールすることが、中小企業の与信管理の本質と言えます。
与信管理という言葉には、「相手を疑う」「冷たい管理」というイメージがつきまといます。しかし本来の与信管理は、自社を守るための保険のような考え方です。
兆候に気づいても、何も起こらないこともあります。
ですが、気づかずに放置した時に限って、最悪の形で現実化します。
中小・零細の建設業者にとって、倒産リスクへの備えは「金融機関対策」だけでは不十分です。日々の取引先を見る目、その積み重ねこそが、最大のリスク管理になります。
下請業者を見る目は、元請を見る目にもつながる。
与信管理は、特別なスキルではなく、経営者としての視点の置きどころなのだと思います。
当事務所は、江戸川区・葛飾区を中心に東京の東地区で建設業に専門特化し、許可取得から経営改善までワンストップでサポートするのが大きな特長です。 一般的な行政書士が許認可代行に留まる中、当事務所は許可取得後の成長戦略まで踏み込みます。20年以上の経営経験と、税理士・社労士・金融機関など必要な専門家ネットワークをワンストップで繋ぎ、経営課題を解決します。(お問合せは公式LINEより)
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